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釣れて危ない魚の見分け方と対処 ― ゴンズイ・アイゴ・ハオコゼなど

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夜の堤防で、水の入ったバケツ、フィッシュグリップ、ペンチ、ゴム手袋が置かれている様子

夜の堤防でサビキを上げると、黒っぽい体に黄色の縦じまが入った、口にひげのある細長い魚が何匹も掛かっている。

ナマズを小さくしたようなこの魚がゴンズイで、背びれと胸びれのトゲに毒があります。

堤防の釣りでは、こうしたトゲに毒を持つ魚が、狙った魚に混じって掛かることがあります。

名前の分からない魚は素手で触らず、道具で押さえて針を外す。

刺されないための基本は、この1つの習慣です。

ゴンズイなどは、死んだあともトゲの毒がしばらく残ります。

目次

針を外す前に見分ける早見表

魚見た目の目印毒のあるところ掛かりやすい場面扱い方のひと言
ゴンズイ黒っぽい体に黄色の縦じま、口にひげ、ナマズに似た形背びれと胸びれのトゲ夜の堤防のサビキや投げ釣り群れで続けて掛かることがある
アイゴ体高のある平たい楕円形、茶褐色に白い斑点背びれ・腹びれ・しりびれのトゲ磯や堤防のウキ釣りトゲが多く、つかめる所が少ない
ハオコゼ10cm前後までの小さな魚、赤〜茶褐色、背びれが高く立つ背びれのトゲ岸壁や磯の小物釣り、ちょい投げカサゴと間違えてつかみやすい
オニオコゼ石や岩に似た体、砂にもぐっていることもある背びれなどのトゲ砂地や岩場の底刺されると痛みが強い
アカエイ平たいひし形の体と長い尾尾の付け根のノコギリ状のトゲ砂地の投げ釣り尾に近づかない
フグの仲間(クサフグなど)釣り上げると腹を膨らませる体の中(食べると中毒になる)ちょい投げ、サビキ持ち帰って食べない

見た目の色や模様は、個体や住んでいる場所でかなり変わります。

見た目の目印はあくまで目安で、少しでも迷ったら「毒がある魚」として扱う方が安全です。

特徴は、環境省の「せとうちネット」、Honda釣り倶楽部の魚図鑑、徳島県・京都府・沖縄県の公開資料をもとに整理しています。

堤防でよく掛かる3種の注意点

ゴンズイ:夜のサビキに群れで掛かる

ゴンズイは夜に動く魚で、日中は岩のすき間などに隠れています。

Honda釣り倶楽部の図鑑では、初夏〜秋ごろによく釣れ、太平洋側に多く日本海側には少ないとされています。

体側に黄白色の縦縞が2本あり、口の周りにひげがあるゴンズイが、濡れた堤防の上に置かれている様子

環境省の資料では、夜釣りで釣れたものを、よく確かめずに触って刺される例が多いとされています。

刺されると、やけどに似た痛みが数時間続き、水ぶくれになることもあります。

Honda釣り倶楽部の図鑑は、死んだあとも毒は消えず、持ち帰らない場合も陸の上に捨ててはいけないとしています。

サビキでゴンズイが続けて掛かるときは、群れが足元に入っているので、場所を少し移るのも手です(サビキ釣りのやり方にも、気をつけたいこととして載せています)。

アイゴ:3か所のひれにトゲが並ぶ

アイゴは、全長30〜40cmほどになる平たい魚です。

徳島県の資料では、背びれ・腹びれ・しりびれに毒のある鋭いトゲがたくさんあるとされ、Honda釣り倶楽部の図鑑では、刺されると数時間、長ければ数週間も激しく痛むことがあるとしています。

網目状の細かな模様の体と、背びれが連なるアイゴが、白いトレーの上に置かれている様子

トゲが体の上下にあるので、どこを持っても刺さりやすい魚です。

アイゴは磯の香りが強いと言われる一方、身はおいしい魚として食べる地域もあります。
持ち帰って料理するときは、徳島県の資料にあるとおり、毒のトゲがある3か所のひれをキッチンばさみで先に切り落とします。
ひれは尾の方からはさみを入れると切りやすいとされています。

ハオコゼ:カサゴに混じる、小さな赤い魚

ハオコゼは、大きくても10cmほどの小さな魚です。

環境省の資料では、防波堤でカサゴなどに混じって釣れ、うっかり触って刺される例が多いとされています。

背びれのトゲを高く広げた、茶褐色のまだら模様の小さな魚(ハオコゼのように背びれが目立つ魚)が、濡れた岩の上にいる様子

痛みはオニオコゼほどではないものの、刺されると数時間続くことがあります。

Honda釣り倶楽部の図鑑によると、背びれのトゲは14〜15本で、前から2本目と3本目がいちばん長く、5本目から9本目の間に黒い斑点があるのが特徴です。

冬の穴釣りでカサゴを狙うと掛かることがあり、手のひらに収まるくらいの赤っぽい魚で、背びれをぴんと立てていたら、まずハオコゼを疑うと覚えておきます(穴釣りの場面については穴釣りのやり方で扱っています)。

カサゴもひれのトゲは鋭いので、どちらであっても素手でつかまない扱い方は同じです。

砂地や岩場の底にいる、アカエイとオニオコゼ

アカエイは、全長1mを超えることもある大型のエイで、尾の付け根にノコギリ状のトゲがあります。

環境省の資料では、刺されて10分ほどで激しい痛みが出て、傷のまわりが紫色に腫れ、血圧の低下や呼吸の障害が出ることもあるとされています。

平たいひし形の体と細長い尾を持つアカエイが、濡れた堤防の上に置かれている様子

砂地の投げ釣りで掛かったら、尾に手を近づけず、糸を切って逃がします。

オニオコゼは石や岩にそっくりな体で、砂にもぐっていることもあります。

刺されると激しい痛みと腫れが広がり、けいれんなどのショック症状や呼吸困難を起こすこともあるとされます。

このほか、沖縄県の資料では、背びれ・腹びれ・しりびれに毒を持つミノカサゴの仲間も、注意が要る魚として挙げられています。

フグは「刺す」のではなく「食べると危ない」

ちょい投げやサビキでは、クサフグなどのフグがよく掛かります(ちょい投げ釣り入門)。

厚生労働省は、釣ったフグや人からもらったフグを、ふぐの処理の資格を持たない人が調理することは非常に危険だとして、自分で調理しないよう、また釣ったフグを人に譲らないよう呼びかけています。

背に白い斑点があり、腹が白いフグが、白いトレーの上に置かれている様子

毒の量は個体によって違い、「前に食べて大丈夫だった」が通用しない魚です。

厚生労働省の広報誌では、フグの毒は塩もみ・水にさらす・加熱といった調理では消えないと説明しています。

同じ記事は、フグを釣り上げたら、「ふぐ処理者」のいる飲食店に持ち込むか、海に戻すよう勧めています。

針を外すときの手順と道具

STEP1
名前の分からない魚は素手で触らない

釣り上げたら、まず足元に置いて見た目を確かめます。

手でつかむ前に、ゴンズイやハオコゼなど毒のある魚に似ていないかを見ます。

STEP2
トゲのあるひれを避けて、道具で押さえる

フィッシュグリップで口をはさむか、厚手のタオルの上から押さえます。

背びれや腹びれなど、体の上と下にあるひれには手を近づけないようにします。

STEP3
プライヤーで針を外す

針はプライヤー(針外し)でつまんで外します。

飲み込まれて外せないときは、無理に外そうとせず、針の近くで糸を切って海へ返します。

STEP4
持ち帰らない魚は、堤防に置かずに海へ返す

堤防の上に放置すると、後から来た人や子どもが刺されるおそれがあります。

環境省の資料でも、ゴンズイやハオコゼが釣れた場合は素手で触らず、糸を切って海に戻すのが無難だとされています。

フィッシュグリップ、ペンチ、ゴム手袋(片方)が、コンクリートの上に並べて置かれている様子

魚やごみの放置は、漁港の管理者が釣り人についていちばん困っている問題でもあります(水産庁のアンケートの結果は釣り禁止・立入禁止の見分け方と釣り場のマナーで紹介しています)。

  • フィッシュグリップ:魚の口をはさんで持つ道具。
    手を魚に近づけずに済む
  • プライヤー(針外し):飲み込んだ針や、トゲのある魚の針を離れたところから外せる
  • ハサミ:外せない針の近くで糸を切る
  • 厚手のタオル:魚を押さえる、手をふく

沖縄県の資料には、オコゼの仲間の背びれの骨はとても硬く、ゴム底の靴なども突き通すとあります。

軍手や薄い手袋をしていても、トゲは通ることがあるので、手袋だけを頼りに素手同然でつかむのはやめておきます。

持ち物の全体は、堤防釣りの持ち物と服装チェックリストの一覧で確かめておきます。

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刺されたときの応急処置

刺されたら、まず釣りをやめて、足場の安全な場所に移ります。

痛みでふらついたまま堤防の際にいると、転んだり海に落ちたりするおそれがあるからです。

柵のない堤防では、ライフジャケットを着けたまま手当てをします(着け方は釣りにライフジャケットは必要?)。

STEP1
トゲを取り除き、傷口を洗う

刺さったまま残っている大きなトゲは取り除き、きれいな水で傷口を洗います。

STEP2
やけどしない程度のお湯につける

沖縄県の資料では、オコゼの仲間・ゴンズイ・ミノカサゴの仲間の応急処置として、40〜45℃程度のお湯につけるよう案内しています。

お湯をビニール袋に入れて患部に当てる方法もあります。

お湯が熱すぎないかは、刺されていない方の手で確かめてから使い、やけどに気をつけます。

STEP3
応急処置の後に医療機関を受診する

沖縄県の資料は、応急処置の後も、細菌が入るのを防ぐために医師の診察を受けるよう呼びかけています。

環境省の資料でも、ゴンズイ・ハオコゼ・アカエイについて、やけどしない程度のお湯につける手当てが紹介されています。

お湯は、冬の釣りで持っていく保温ボトルの中身を、水で薄めて使うこともできます(冬の堤防釣りで釣れる魚と防寒対策の持ち物にも入れています)。

次のようなときは、ためらわずに医療機関を受診してください。
痛みが引かない、または強くなっていく(環境省の資料では、トゲが傷口に残っていることがあるため、病院でのレントゲン検査が必要になる場合があるとしています)。
腫れや赤みが広がっていく、傷口が膿んできた。
オニオコゼやアカエイに刺された(環境省の資料では、速やかな医師の治療や、応急処置の後の受診が大切だとされています)。
息苦しい、けいれんがある、気分が悪い、意識がぼんやりするなど、刺された所以外に症状が出たときは、すぐに119番に連絡します。

受診するときは、どの魚に刺されたかを伝えると話が早く進みます。

魚の名前が分からなければ、刺した魚の写真をスマートフォンで撮っておくと、医療機関で説明しやすくなります。

症状の見立てや治療は医師が行うもので、ここで挙げたのはあくまで受診までの応急の手当てです。

タックルボックスに入れておく2つ

危ない魚に出会う日は、狙った魚が釣れている日でもあります。

フタを開けたタックルボックスに、救急ポーチ、絆創膏、水のペットボトル、ペンチ、フィッシュグリップが整理して入っている様子

釣りに出る前の晩に、フィッシュグリップとプライヤーがタックルボックスに入っているかを確かめておけば、見慣れない魚が上がってきても慌てずに済みます。

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この記事を書いた人

堤防釣りの始め方・釣り方と仕掛け・魚種と季節・道具と安全を、釣具メーカーや釣具店、釣り施設、公的機関の公開情報をもとに調べ、比較・整理して発信している編集担当です。迷ったときに1記事で答えが出る形を心がけています。

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