アジングで使うルアーの重さは、1g前後が中心です。
1円玉1枚がちょうど1gなので、それくらいの重さの小さな針付きのオモリ(ジグヘッド)に、長さ4〜5cmほどのやわらかいワームを刺して投げます。
この軽さを扱うために、竿も糸も、ふだんのサビキ竿よりずっと細くて軽いものを使うのがアジングの特徴です。
一方で、仕掛けはジグヘッドにワームを刺すだけと単純で、エサもコマセも使いません。
夕方から夜の常夜灯の下で狙うことが多いため、道具と釣り方に加えて、暗い堤防で気をつけたいことまで目を通してから出かけてください。
アジングは「ジグ単」で始める釣り
アジングの基本の仕掛けは、ジグヘッドにワームを付けただけの「ジグヘッドリグ」で、釣り人の間では「ジグ単」と呼ばれます。
狙う魚は、サビキ釣りと同じマアジです。

サビキが群れをコマセで寄せてまとめて掛ける釣りなのに対して、アジングはルアーを動かして、アジのいる深さを探しながら1匹ずつ釣る釣りです。
そのぶん、群れが足元まで寄ってこない日や、夜に海面近くへ浮いてくるアジも狙えます。
アジは口のまわりが薄くやわらかく、強く引きすぎると針が外れやすい魚なので、竿も糸も、力より「しなやかさ」で選びます。
ワームやジグヘッドがほかのルアーとどう違うかは、ルアーの種類と使い分けの比較表が参考になります。
アジングの時期と時間帯の目安
時期は秋が中心、冬は数より大きさ
8〜11月ごろの秋は、数も大きさもそろいやすく、アジングを始める人がいちばん多い季節です。
冬は釣れる数が減る一方、大きめのアジに出会えることがあり、初夏は小さなアジが堤防の際まで寄ってくることがあります。
アジには、沖を群れで回遊するタイプと、沿岸の岩場に居着くタイプがいて、居着くアジが多い場所では季節を問わず狙えることもあります。
時期は地域で大きく変わるので、近くの釣具店の釣果情報で、いま釣れているかを確かめてから出かけます。
アジ以外の釣り物と時期を並べて見たいときは、堤防で釣れる魚の月別カレンダーが使えます。
時間帯は夕方から夜、常夜灯のまわり
夜の常夜灯には、光に集まる小さなエビや小魚を追って、アジが寄ってきます。
狙い目は、明るく照らされた水面と、暗い水面の境目(明暗の境目)です。

日の入り前後の薄暗い時間(夕まずめ)は、アジの動きが活発になりやすく、常夜灯が点く前から釣れることもあります。
漁港の常夜灯は、漁業の作業のための明かりであることも多いので、船の出入りや作業の邪魔になる場所では竿を出しません。
初めてのアジングは、秋の夕方から夜にかけて、常夜灯があり、釣りが認められている柵のある堤防で試すのが目安です。
明るいうちに着いて足場を確かめておくと、暗くなってからも落ち着いて釣りができます。
道具の目安
| 道具 | 目安 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|
| 竿(ロッド) | アジング用・ライトゲーム用、長さ5〜6.5ft前後(約1.5〜2m) | 1g前後のジグヘッドが投げられる表示(適合ルアー重量)のもの |
| リール | 小型のスピニングリール、1000〜2000番前後 | 軽いものほど、竿先の小さな変化が分かりやすい |
| 糸(ライン) | フロロカーボン2〜3lb前後、またはPE・エステル0.2〜0.4号前後+先糸(リーダー) | 初めてはフロロカーボンだけで始めると扱いやすい |
| ジグヘッド | 0.6〜2gを数種類 | 1g前後を基準に、軽いものと重いものを持つ |
| ワーム | 1.5〜2インチ(約4〜5cm) | 細身でまっすぐなものや、尾の細いもの |
PEやエステルの糸は、細くて感度が高い一方、先にフロロカーボンの先糸を結ぶ手間があり、エステルは急な力に弱く切れやすい点にも注意が要ります。
PEやエステルの細い糸に先糸をつなぐときは、電車結びではなく、FGノットやトリプルエイトノットなど細い糸のための結びを使います。
特にPEは表面が滑りやすく、電車結びでは結び目が抜けやすいからです(結びの基本は釣りの結び方)。
結ぶ手間を省きたいうちは、先糸の要らないフロロカーボンだけで始めるのが近道です。
フロロカーボンとPEの沈み方や伸びの違いは釣り糸(ライン)の種類と選び方、リールの1000番・2000番といった数字の意味は釣り竿とリールの選び方で確かめられます。
竿・リール・ワームの値段は、入門向けから上位のモデルまで幅があり、時期や店によっても変わります。
ジグヘッドの重さの使い分け
| 重さ | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 0.4〜0.8g | 風の弱い日、浅い場所、ゆっくり沈めたいとき | 風に流されやすく、投げにくい |
| 1〜1.5g | 最初の基準、常夜灯まわりの海面近く〜中ほど | 迷ったらこの重さから |
| 2〜3g | 風がある日、深い場所、潮の流れが速いとき | 沈むのが速く、アジが追いつかないこともある |
同じワームで重さだけを変えると、「どの深さに、どれくらいの速さで沈めるとアタリが出るか」が比べやすくなります。

ジグヘッドは根掛かりや糸切れで失いやすいので、同じ重さを2〜3個ずつ持っていきます。
ワームの形と色
ワームは、細身でまっすぐな形や、尾が細く震えるように動く形が、アジングでよく使われます。
色は、透き通ったクリア系やラメ入りと、白・ピンクなどの目立つ色の2系統を持っておくと、明るい常夜灯の下と、暗い場所や濁った日とで使い分けられます。
ワームは針にまっすぐ刺さっていないと、水中で回ったり泳ぎが乱れたりして、アジが口を使いにくくなります。
付けるときは、ワームの頭の中心に針先を入れ、針の曲がりに沿わせながら少しずつ通して、ジグヘッドの頭とワームの間にすき間が出ないところまで押し込みます。
付け終わったら、ジグヘッドを持ってワームを真横から見て、頭から尾までが一直線になっているかを確かめます。

釣り方の手順
常夜灯の明るい側から、暗い側との境目の少し先を狙って、軽く投げます。
力いっぱい投げる必要はなく、10〜20mほど先で十分なことも多くあります。
着水したら「1、2、3…」と数えながら沈め、数えた秒数で探る深さを変えます。
アタリがあった秒数を覚えておくと、次の1投から同じ深さを狙えます。
一定の速さでゆっくり巻くか、竿先を軽く上げてから糸を張ったまま沈め直す動きをくり返します。
アタリは、ジグヘッドが沈んでいる間に出ることがよくあります。
「コツッ」と手元に響く、または糸がふっと軽くなったら、手首を返す程度に小さく竿を立てます。
大きく振りかぶるように合わせると、アジの口が切れて外れやすくなります。
掛かったら、糸をたるませず、同じ速さで巻き上げます。
大きいアジは無理に抜き上げず、玉網(たも網)ですくいます。
反応がないときは「深さ→重さ→場所」の順に変える
アタリが出ないときは、いきなり場所を移るより、同じ場所で変えられることから順に試します。
1つずつ変えていけば、何が効いたのかを釣りの後で振り返れます。
最初に変えるのは深さで、数える秒数を3秒ずつ増やして、海面近くから底の近くまで順に探ります。
それでも反応がなければジグヘッドの重さを変え、沈む速さを変えてみます。
場所を変えるのは、深さと重さを一通り試しても反応がないときになってからです。
場所を変えるときは、同じ常夜灯の反対側や、隣の常夜灯の明暗の境目など、少しずつ移るのが目安です。
夜のアジングで気をつけること
第九管区海上保安本部の「海の安全情報」(2025年10月号)は、釣りを安全に楽しむための「3つの確認」として、気象・海象、釣り場周辺と足場、安全装備の確認を挙げています。
同じ資料は、周辺が暗いときは足場が特に見えづらくなるとして、ヘッドライトの準備と光量の確認も呼びかけています。
暗くなってからでは、段差や車止め、船をつなぐロープに気づきにくくなります。
ライフジャケットを着けて、明るいうちに足元を一度歩いて確かめておきます。
暗い中を移動するときは、昼に見ておいた足元の様子が頼りになります。
夜の堤防で着けるなら、着けた時点で浮く固形式か、点検の済んだ膨張式を選びます(形ごとの違いは釣りにライフジャケットは必要?)。
夜間の立入禁止や釣り禁止の掲示がある漁港・岸壁には入りません。
釣りが認められているかどうかは、現地の掲示と管理者の指示に従います。
「夜間立入禁止」「◯時〜◯時閉鎖」のように時間で区切った掲示もあるので、読み方を釣り禁止・立入禁止の見分け方と釣り場のマナーで見ておくと安心です。
ヘッドライトは足元を照らすために使い、海面や周りの釣り人の顔に向けないのが、夜の堤防での基本的なマナーです。

1人で出かけるときは、行き先と帰る時間を家族に伝えておきます。
冬の夜は冷え込みも加わるので、重ね着と手先・足元の防寒は冬の堤防釣りで釣れる魚と防寒対策を参考にしてください。
よくある疑問
「サビキとアジング、アジを釣りやすいのはどちらですか?」
群れが足元まで寄ってきているなら、まとめて掛けられるサビキの方が数は出やすくなります。
アジングは、群れが小さい日や、夜に海面近くへ浮くアジを1匹ずつ探って釣れるのが強みです。
群れを寄せる釣り方はサビキ釣りのやり方で扱っています。
「アジング用の竿がなくても始められますか?」
1g前後のジグヘッドを投げられる、やわらかく軽い竿なら試せます。
硬く重い竿では、軽いジグヘッドが飛ばず、アタリも手元に伝わりにくくなります。
手持ちの竿で試すなら、ジグヘッドを2g前後のやや重めにすると、投げやすさが変わります。
1本の竿でアジとメバルの両方を狙う考え方は、メバリング入門のアジングとの比較にあります。
アタリが分からないうちは、竿先より糸を見る
アジのアタリは、手に伝わる「コツッ」より先に、糸の動きに出ることがあります。
常夜灯に照らされた糸がふっとたるむ、横へ走る、沈んでいくはずの糸が途中で止まる。
その小さな変化を「アタリかもしれない」と思って軽く合わせてみることが、最初の1匹に近づく手がかりになります。
アタリらしい変化があったら、そのとき糸が明るい側と暗い側のどちらにあったかを覚えておき、次の1投はそちらへ少しだけ寄せて投げます。
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